有機肥料の偽装事件
2015-11-07


「有機認証」などという怪しいものはハナから信用していない人間にとっては「なにをか言わんや」だ。
「有機」にそれほど価値があるのか?消費者が確かめる(たとえば味が値段なりの顕著な違いがある)訳にはいかない。
植物はバカではない。自分に必要な成分を選択的に取り入れる。しかも分子レベルだから、その分子(たとえば窒素やリンの化合物もしくはイオン)が何に由来するのかは問題にならない。
最新の「工場野菜」や「水耕トマト」が雑菌豊富な「有機」であろうはずがない。むしろ100%化学肥料と言ってよい。
フランスなどでは、有機認証機関=基準が複数あって、「オーガニックワイン」などはまったく信用がおけないと、店を休んで「ワイン視察ツアー」をするというレストランオーナーシェフから聞いたことがある。
有機(オーガニック)認証を信じて高い金を出す人の神経はよくわからない。
今回の「有機肥料」は、ほぼ完全に「化学肥料」だったわけだが、消費者はもちろん、生産のプロである農家も、まんまとだまされてその違いがわからなかった。
結局もと肥も追肥も自分で作った堆肥を用い、栽培過程にも関与する以外に確かめる方法はないのである。
「有機=オーガニック=安心安全」にだまされたと憤慨する人は、まさに欺されるべくして欺され、その価値以上(有機バブルと言えるかも知れない)の高いコストを支払ったのだ。

[URL]
[社会批評]

コメント(全0件)
コメントをする


記事を書く
powered by ASAHIネット